特定外来生物に指定されている「コクチバス」が先月山梨市の琴川ダムで捕獲され、山梨県が調査を開始した6月26日以降7月12日までに未成魚を含む39匹が捕獲された。コクチバスは低水温や流水にも抵抗性が強いことから琴川ダムで繁殖した場合、ダムの上下流の渓流魚やアユなどの生態系へ悪影響があるとして、県は対策を急いでいる。【野呂賢治】
県水産技術センターによると、6月18日に釣り人から琴川ダムでコクチバスを釣り上げたと通報があった。県が26日から刺し網や釣り、水中調査を実施したところ、産卵床を複数確認し、成魚も捕獲した。
コクチバスは北米原産で、ルアーフィッシングの対象魚として知られ、最大50センチ前後まで成長する。一般に知られるブラックバス(オオクチバス)同様に国の外来生物法に基づく特定外来生物に指定されており、無許可での飼育や生きたままでの移動、放流などが禁じられている。違反した場合は最大個人で300万円、法人で1億円の罰金が科せられる。
同センターの大浜秀規所長によると、琴川ダムは琴川をせき止めて造られ、2008年に完成した。標高約1460メートルに位置し、利水や治水などの多目的ダムとしては日本一標高が高い場所にあり、水温も低く冬場は水面が結氷する。在来種としてイワナやアマゴ、アブラハヤなどが生息しているが、繁殖力の強いコクチバスが定着すると生態系への悪影響が懸念されるという。
12日にあった調査では前日に仕掛けた8カ所の刺し網で5匹、釣りで3匹を捕獲した。これまでに捕獲した中で最大は約37・8センチ、984グラムの4歳魚だった。
大浜所長は「人の手によって持ち込まれた密放流と考えられる。安易な気持ちで放流したかもしれないが、在来種の生態系を破壊する可能性がある悪質な犯罪行為だ」と話している。県では今後も駆除を進め、ダム周辺のパトロールも実施する方針。
Posted by jun at 2019年08月06日 08:46 in 外来生物問題