草津市は6日、烏丸半島東側の赤野井湾で行ったハス群落の再生に向けた実証実験の結果を発表した。移植した地下茎は育たず「早期のハス群落の再生は困難である」とした一方、土壌のメタンガス濃度が大幅に減少するなど環境の改善が確認された。
実験は大学教員らでつくる「滋賀自然環境研究会」(代表・小林圭介滋賀県立大名誉教授)に市が委託。同湾に4カ所の区画を設け、周辺で採取した地下茎30本を移植、9月まで生育状況を調べた。
流域の水田の土を入れるなど土質を改良した1カ所では発芽したが、葉や花は付かなかった。3カ所は発芽さえ確認できなかった。別に鉢で育てた地下茎は開花しており、「咲く力が失われた訳ではない」(市環境政策課)という。
土壌の調査では、1年前と比べて同湾全体の環境が改善しつつあることが分かった。ハス群落が消失した要因とされるメタンガス濃度が約4分の1まで減少した箇所があり、ハスの生育に適した粘土層が増えている箇所も多かった。同じく一因とされるハスの枯れ葉などの堆積物は同程度残っていた。
同課は「原因は分からないが、土壌はいい方向に向かっている。今後も自然の回復の動向を注視したい」とする。