2018年05月14日

浜松・佐鳴湖の環境守ろう 市民有志、外来カメ駆除へ活動費募る

 浜松市中心部近くの佐鳴湖の生態系を守ろうと、市民グループ「昆虫食俱楽部」(同市中区)が緊急対策外来種アカミミガメ(ミドリガメ)の駆除を行っている。外来生物駆除は本来は行政の役目だが、なかなか手が回らないのが実情。同俱楽部は活動の継続、拡大のためクラウドファンディングによる資金の調達も試みている。市担当者は「市民が自ら環境を守る活動は助かる」と話す。

 同俱楽部は4月と5月に各1回、会員らで駆除を行った。両日とも、市の許可を得て湖の北西岸や南東岸などに仕掛けた17個の箱わなを回収し、計69匹を捕獲した。

 アカミミガメは縁日の「カメすくい」の商品やペットとして輸入され、野生化した個体約800万匹が全国に分布。他県では在来種のイシガメやカルガモのひななどの生息が脅かされ、農業被害も報告されている。

 同俱楽部はセミなどの昆虫食を通じて環境保護の大切さを伝える。夏目恵介代表(40)は「アカミミガメの現状は人間の責任。失敗を繰り返してはいけないという啓発も込め、生態系を回復させたい」と話す。

 活動を始めた2017年は274匹を捕獲した。会員の1人で、佐鳴湖の水質と生物を研究する戸田三津夫静岡大准教授は「佐鳴湖のアカミミガメは飽和状態に近いほど増えた一方、在来種のイシガメはほとんど見られなくなった」と語る。

 18年は千匹を目標とし、活動費を確保するため4月6日からインターネットで寄付を募るクラウドファンディングを行っている。5月8日現在で25万4千円が寄せられているが、期限の16日までに目標額30万円に達しなければ全額返金する。

 出資は1口3千円から10万円までで、寄付者にはオリジナル缶バッジなどの返礼品を贈る。問い合わせは夏目代表<電090(9900)0928>へ。

 ■寿命40年、20センチまで成長

 アカミミガメの幼生は体長4、5センチと小さいが、20センチ前後に成長する。寿命は約40年と長い。池や川などに捨てられた個体が繁殖し、野外のカメの60%以上を占めているとの調査結果もある。

 環境省は自治体や民間団体と協力し、カメを捨てずに飼い続けるよう呼び掛けるアカミミガメ対策推進プロジェクトを展開。昆虫食俱楽部は「命あるアカミミガメを単に処分するのは忍びない」として、中高生の解剖実習に提供したり、甲羅で楽器を作ったりと活用を模索。その一つが食用利用で、浜松市内の人気カレー店の協力で「カメカレー」の開発も進めている。

+Yahoo!ニュース-東海-@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

Posted by jun at 2018年05月14日 10:55 in 外来生物問題

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