2018年03月31日

サクラの天敵クビアカツヤカミキリ、被害拡大懸念 倒木の危険性…群馬県が対策研修会

 県内の平野部でサクラが見頃を迎える中、樹木を食い荒らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」による被害の拡大が懸念されている。県が対策研修会を開くなど被害防止に向けて動き出しているが、成虫駆除に有効な殺虫剤がないなど課題も多い。県中西部の名所「ぐんま三大梅林」なども狙われる恐れがあり、早急な対策が求められている。

 県内では平成27年7月に館林市で初めて確認され、県立館林高校(同市富士原町)ではソメイヨシノ28本が全て被害に遭った。うち4本が枯れ、倒木などの危険があるため、昨年夏に伐採された。

 県が昨年7月20日〜8月10日に行った調査では、館林、板倉、明和、千代田、大泉、邑楽の6市町の計182カ所でサクラなど計677本が被害に遭ったことも明らかになった。

 前橋市亀里町のJAビルでは今月20日、県内の自治体や学校関係者ら約120人が参加した対策研修会が開かれた。クビアカツヤカミキリの生態と防除や、館林市が実施している対策や詳しい被害状況を紹介。公園や住宅地で駆除用の農薬を使う際の注意点などについての講習も行われた。

 館林市はホームページなどで、幼虫が排出したふんと木くずの混合物「フラス」が出ている樹木を発見したら連絡するよう要請。成虫の駆除に有効な殺虫剤はなく、樹木の下部をネットで巻いたり、樹幹害虫防除剤「ロビンフッド」を噴霧して幼虫を駆除したりするよう呼びかけている。

 花見客でにぎわう市内の鶴生田川沿いのサクラ並木にもクビアカツヤカミキリが寄生し、成虫の拡散防止のため青い網が樹木に巻かれている。花見を楽しんでいた明和町の大谷直子さん(41)は「被害が広がっているなんて知らなかった。住民への周知と対策をしっかりしてほしい」と不安そうに話した。市の担当者は「今後は、樹木へのネットの巻き方の講習会を開く予定だ」としている。

 クビアカツヤカミキリ 中国や台湾などが原産で、体全体が光沢のある黒で首の部分が赤いのが特徴。サクラやモモ、ウメなどに卵を産み、幼虫が2〜3年かけて成長しながら木の内部を食べるため、被害を受けた木は樹勢が衰えたり、枯死したりする。日本では平成23年に埼玉県深谷市で初採取され、愛知、東京、大阪など計7都府県で確認されている。環境省が今年1月、特定外来生物に指定した。

+Yahoo!ニュース-関東-産経新聞

Posted by jun at 2018年03月31日 11:02 in 外来生物問題

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