環境省と埼玉県は17日、狭山市新狭山の工業団地内にある事業者の敷地内で、貨物の梱包材から強い毒を持つ特定外来生物「ヒアリ」の女王アリ1匹の死骸が見つかったと発表した。中国広州市の黄埔港から貨物船で運ばれ、東京港青海ふ頭から陸路で搬送された積み荷の梱包(こんぽう)材上で見つけたという。事業者倉庫への搬入状況やあらかじめ敷地内に殺虫餌が設置されていたことから、環境省は「当該地域周辺に定着し、繁殖している可能性は低い。どの時点で死んだかは分からない」としている。
県みどり自然課によると、事業者が10日、倉庫内で機械部品の貨物を荷解きしている途中で死骸1匹を発見。狭山市を通じて県に通報し、14日に関東地方環境事務所に同アリのサンプルを持ち込んだ。環境省は専門機関に種の同定を依頼し、16日にヒアリの女王アリと確認された。
貨物は中国国内で密閉して梱包され、コンテナで黄埔港から出港。香港での積み替え後、7月11日に東京港に到着しコンテナヤードに陸揚げされた。コンテナは18日または19日に陸路で新狭山の事業者敷地内に運ばれ、積み荷をフォークリフトで直接倉庫内に搬入。事業者が空になったコンテナを検査した時にはアリは確認されなかったという。
事業者は事前に敷地内に殺虫餌を設置する対策を実施していた。発見後、県と狭山市が複数回、現地調査を行ったところ、発見場所や関係施設で疑わしいアリは見つかっていない。人身被害もなかった。
ヒアリは赤みがかった色で体長は2〜6ミリ。女王アリは体長8〜9ミリ。攻撃性が強く、刺されると激しい痛みを伴い水疱(すいほう)状に腫れるなど危険性が高い。
県は今後も狭山市や事業者と疑わしいアリの侵入の有無について確認を続けるほか、市町村や関係機関などに注意喚起をし、発見時の早期通報について改めて依頼する。
Posted by jun at 2017年08月19日 10:41 in 外来生物問題