2016年12月15日

有毒セアカゴケグモ、千葉市内で発見相次ぐ 生息拡大か 専門家「繁殖明らか」

 人に危害を及ぼす危険性のある有毒の特定外来生物「セアカゴケグモ」が、千葉市内で相次いで発見されている。今年だけで美浜区を中心にした沿岸地域の公園など5カ所で確認。幸いにもかまれるなどの実害は出ていないが、身近な場所に増加する“毒グモ”に有効な駆除策はないのだろうか。(千葉市政部 飽本瑛大)

 セアカゴケグモはオーストラリア原産で、現在は世界中で生息が確認されている。腹部背面の赤い模様が特徴で、「α−ラトロトキシン」という神経毒を持つ雌の個体にかまれると次第に痛みが増し、まれに嘔吐(おうと)や発熱など重症化する場合もある。

 ◆2013年に初確認

 千葉県内のセアカゴケグモは2013年、千葉市内や市原市などで確認されて以来、内房や九十九里地域といった沿岸部の他、県西部でも見つかり、県内12市で確認が報告されている。

 千葉市内では13年の初確認以降、セアカゴゲグモの発見情報はなかったが、今年になって4月に中央区の倉庫で見つかったのを皮切りに情報が急増。8、9、12月といずれも美浜区の公園や小学校で確認された。最初の発見場所だった貨物船が出入りする港付近から徐々に内陸部に生息範囲を拡大させている。

 袖ケ浦市では事業所敷地で約20匹が1カ所に集中して見つかった。昨年の県内発見数7匹を大きく上回る個体が一度に確認され、「すでに県内で巣を作り繁殖している可能性が高い」(県衛生指導課)。

 また、発見場所近くで「卵のう」と呼ばれる卵の入った袋が見つかったケースも。育てずに駆除したことから特定には至らなかったものの、発見されたセアカゴケグモが巣を作り、繁殖を試みていたとみられる。

有毒セアカゴケグモ、千葉市内で発見相次ぐ 生息拡大か 専門家「繁殖明らか」
今年のセアカゴケグモ発見場所
 ◆手だてなく

 「以前までは、外国の貨物船に紛れ込むなど港からしか来なかったクモが国内に定着し、さらに他地域に広まる現象が起きているのでは」。動物分類学に詳しい県立中央博物館動物学研究科の萩野康則科長は、県内で発見例が増えている要因をこう分析する。

 繁殖についても「実際に卵を育てないと分からないが、大阪などでも卵のうが発見されている。(繁殖は)ほぼ明らか」と話す。

 生息地が県内全域に広まっている可能性があることから県は、今月中に県内16カ所を一斉調査し、関係自治体にも調査を要請する。

 ただ、いまのところ繁殖を防ぐ効果的な手だてはなく、被害に遭わないよう各自で気を付けるしか方法はない。同課は「まず見つけたら持ち運んだりせずに、踏みつぶすか殺虫剤を散布し、保健所に報告してほしい」と注意を促している。

+Yahoo!ニュース-関東-千葉日報オンライン

Posted by jun at 2016年12月15日 15:56 in 外来生物問題

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