2016年10月05日

凶暴外来バチ九州厳戒、相次ぎ確認 スズメバチより強い繁殖力 ミツバチを全滅させられたケースも

 本来は日本に生息せず、生態系への影響や人への被害が懸念される特定外来生物「ツマアカスズメバチ」が九州で相次ぎ確認され、警戒が強まっている。長崎県対馬市で4年前に国内で初めて見つかって以降、北九州市、宮崎県日南市でも確認。いずれも海外からの船に紛れて入り込んだとみられている。繁殖期の秋を迎え、環境省を中心に巣を見つけ次第駆除しつつ、港湾での水際対策も進められている。

 同省によると、ツマアカスズメバチは中国や東南アジアが原産。体長2〜3センチで黒っぽい体色に腹部のオレンジ色のしま模様が特徴だ。日本のスズメバチより攻撃的で、繁殖力が強く人を刺すこともある。

ミツバチを全滅させられたケースも
 ミツバチなどの昆虫を捕食し、対馬市ではニホンミツバチ部会の養蜂業者70〜80軒の大半が巣箱を荒らされたり、ミツバチを食べられたりした。20〜30群のミツバチを全滅させられたケースもあるという。

 対馬市で初めて確認されたのは2012年。隣国の韓国・釜山では03年に確認されて以降、急速に生息域を広げているとされ、釜山との国際航路を通して対馬に渡ってきた可能性が高いとみられる。

 環境省と対馬市は島内の生息域調査を進め、これまでに約380の巣を処分。ただ、繁殖力に対応が追い付かず、島全域に拡大しているという。一方、15年9月には北九州市で巣が見つかり、今年5月には日南市で1匹を確認、九州各地に飛び火しかねない状況となっている。

環境省、港周辺にわなを設置
 10月以降は新たな女王バチが羽化し、巣の外に出て交尾する時期。環境省によると、女王バチが船の積み荷に紛れ、海外から運ばれてくる可能性があるという。このため同省は港湾での対策を強化。7〜8月には釜山や対馬との航路がある九州7県の港周辺に130個のわなを設置して監視。さらにハチが寄り付きやすいジュースの空き缶の回収や、隠れやすい木材を船の倉庫内に入れること、船舶デッキの隙間の確認などを港湾関係団体に求めている。

 環境省九州地方環境事務所は「船舶を完全にチェックするのは不可能だが、監視を強めて早期発見につなげたい」。九州大農学研究院の上野高敏准教授(応用昆虫学)は「九州は中国や韓国と近く、貿易も盛んで特に注意が必要。駆除には初動対応が大切で、ハチを見たら市民も情報提供してほしい」と話した。


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Posted by jun at 2016年10月05日 13:27 in 外来生物問題

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