2016年06月16日

「温暖化で昆虫北上」裏付け 栃木・足利市の環境調査、外来昆虫の増加傾向も顕著

 西日本方面に生息するチョウの仲間のツマグロヒョウモンやナガサキアゲハなど昆虫類が温暖化に伴って北上している実態が、足利市の10年に及ぶ環境調査で改めて裏付けられた。またアカボシゴマダラなど外来昆虫の増加傾向も顕著になっている。(川岸等)

 同市は平成5年度以降、市民環境リポーター調査を実施。毎年、小中高校生を中心に80代までの約200人が指定された動植物40種の分布状況のほか、任意で調査対象以外の動植物を報告している。

 昨年、同調査検討委員になった昆虫愛好家の大川秀雄さん(66)が同調査報告のうち平成18〜27年の10年間について、調査対象以外で報告された昆虫を調べたところ、今回の傾向が分かった。

 ツマグロヒョウモンは18年に初めて報告され、以来、年々報告数が増加している。温暖化とともに、幼虫の食草となるパンジーが広く植栽されたためとみられる。ナガサキアゲハは24年以降、毎年報告されている。

 またコガネムシの仲間のアオドウガネは18年、森林性のゴキブリの仲間のモリチャバネゴキブリは21年にそれぞれ確認され、以来、その個体数を増やしているという。

 一方、外来昆虫では、チョウの仲間で中国などに生息するアカボシゴマダラは24年以降、毎年報告されている。幼虫はエノキの葉を食べるため、在来種のオオムラサキなどへの影響が懸念される。朝鮮半島などに生息するチョウの一種、ホソオチョウも19年以降、ほぼ毎年、見つかっている。

 大川さんは「市民リポーターの報告が、昆虫の世界の変化を的確に捉えていることが分かった。貴重なデータとして活用できるはず」と指摘している。

+Yahoo!ニュース-関東-産経新聞

Posted by jun at 2016年06月16日 13:08 in 外来生物問題, 自然環境関連

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