2016年05月30日

外来種アカミミガメ、環境省が対策強化 県も現状把握へ

 和歌山県紀南地方の河川やため池で見られるカメのほとんどが外来種のミシシッピアカミミガメ(通称ミドリガメ)になり、生態系への影響が心配されている。県立自然博物館の竹中利明学芸員によると、県内で観察できるカメの9割以上はこのカメだという。環境省はアカミミガメ増加の問題解決に向けた取り組みを本格化しており、同館も近く現状把握に乗り出す。

 初夏を迎え、田辺市やその周辺の水辺でカメの甲羅干しが始まった。田辺市下万呂の天王池や同市稲成町の岩口池、白浜町の大池などでも見られるが、その大半がミシシッピアカミミガメだ。

 県立自然博物館によると、南方熊楠が飼育するなど昔からなじみ深いクサガメや日本在来種のニホンイシガメ、スッポンは調査の時に若干数見つかる程度まで減っているという。

 環境省の推定によると、アカミミガメの野外での生息数は全国で約800万匹に上るという。1950年代後半からペットとして米国から輸入され、飼えなくなって捨てたり、逃げ出したりしたことで爆発的に増えた。

 環境省は「アカミミガメ対策推進プロジェクト」として、輸入や飼育の規制、野外での防除、啓発など、特定外来生物指定も含めて対策を強化していく。本年度から兵庫県や愛知県などでモデル事業を展開する。「多くの人に、外来生物問題を知って考えてもらう機会になれば」と話している。

 県立自然博物館もこのプロジェクトを受けて、県内の分布調査や農作物に被害が出ていないかなどの把握をしたいという。

 ■ミシシッピアカミミガメ 甲長は最大で28センチほど。背甲の色彩は淡緑色から濃緑色で、黄色の細長い筋模様が入る。眼後部から鼓膜上部にかけて赤色の筋模様があるのが特徴。流れの緩やかな河川、湖、池沼などに生息する。成長すると植物食傾向が強くなる。

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Posted by jun at 2016年05月30日 12:47 in 外来生物問題

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