2015年02月24日

琵琶湖・赤野井湾の保全、記録映画に 住民らの姿追う

 琵琶湖で最も水質が悪いとされる赤野井湾(滋賀県守山市)の再生に取り組む住民たちの姿を追ったドキュメンタリー映画の制作が進んでいる。監督は、代表作に米軍占領下の沖縄で日本復帰運動を率いた瀬長亀次郎(元衆議院議員、故人)氏を描く「カメジロー 沖縄の青春」(1998年)がある島田耕さん(84)=大津市荒川。80年代の琵琶湖総合開発で湾内に設置された消波堤の問題などを盛り込んでおり、「琵琶湖への関心を高めてほしい」と3月の完成を目指す。

 映画づくりのきっかけになったのは、元守山市議の吉川忠司さん(75)=同市金森町=が2013年8月に出した本。市議時代から取り組んできた湾についての調査、研究をまとめた。島田さんが読み、「赤野井湾から琵琶湖の環境を考えるのは、映画の企画として面白い」と制作を提案。フリーカメラマンの林耕一さん(65)=八幡市=ら知人に協力を呼びかけ、計5人で地元NPOや中学生の活動を取材、撮影してきた。
 地元漁師への取材では、半世紀前までは魚の大群が島のように押し寄せる姿を表現する「魚島(うおじま)」という言葉があったほど魚が捕れたが、水質悪化や近年の外来水草の繁茂の影響で、漁獲高が減っていることを聞いた。それでも、かつての湾を取り戻し、次世代に引き継ごうと、稚魚の放流や水草の駆除に奮闘する姿を目の当たりにした。
 取材を進める中で、見えてきた課題もある。真珠養殖棚を波から守るなどの目的で、国が1986年に湾沿岸から約900メートル沖に設置した消波堤(全長600メートル)だ。吉川さんらは湖の流れを妨げ、水質悪化の一因になっているとみて、撤去を求めて2月中にも市に提言を行う。市は湖流に影響を与えている可能性を調べるよう県に求めている。県は「消波堤と水質悪化の因果関係は分からず、真珠養殖棚を守るという役目は今も続いており、撤去は難しい」としている。
 映画のタイトルは「赤野井湾から古代湖びわ湖の再生を考える」で、30分程度にまとめ、地元で上映会を開きたいとしている。

+Yahoo!ニュース-近畿-京都新聞

Posted by jun at 2015年02月24日 13:13 in 外来生物問題, 自然環境関連

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