十和田市の十和田湖増殖漁協(小林義美組合長)が、十和田湖で漁獲したヒメマスのブランド化を目指して特許庁に出願していた「十和田湖ひめます」について、青森県は25日、地域団体商標に登録されたと発表した。登録は24日付で、県内では通算7件目となった。
湖は火山湖のため、もともと魚が住まないとされていたが、1903(明治36)年にヒメマスが放流された。以来、養殖システムの確立などにより、近年は年間約10トンが安定的に水揚げされている。
湖の名物として知られる一方、飲食店のメニューやのぼりなどの表記は「ヒメマス」「ひめます」「姫鱒」とまちまちなのが現状。同漁協は地域資源として対外的に売り込んでいくには統一化が必要と考え、2011年ごろから湖畔の飲食店や旅館などを対象に研修会などを行い、「十和田湖ひめます」の名称定着と商標登録への機運を高めてきた。
13年8月30日に地域団体商標に出願したものの、全国に向けたPR不足などにより、登録が一時保留されていた。今回、念願の登録となり、小林組合長は「湖畔関係者の皆さんの協力のおかげ。元気な十和田湖を取り戻すきっかけになる」と期待を込めた。
今後は、知名度向上や他地域との差別化を図ることができるなどのメリットがある半面、安定した品質確保が求められる。「誰もがおいしく鮮度がいいヒメマスを食べてもらえるよう、しっかりとした商品管理をしていきたい」と小林組合長。登録を生かした地域産業も根付かせていきたい考えだ。
十和田市のとわだ産品販売戦略課・高屋昌幸課長は「十和田の名産として、さらに自信を持ってPRできる。十和田湖ひめますのブランド力の向上が、他の産品にもいい影響を与えるよう期待したい」と話した。
地域団体商標は、地域ブランドの保護を図り、競争力強化と経済活性化を支援する制度。県内では「大間まぐろ」や「野辺地葉つきこかぶ」などが取得している。