東日本大震災で発生した津波で、青森県・下北半島沖の生態系がかく乱されたのを確認したと、海洋研究開発機構など日欧のチームが英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に発表した。さまざまな海洋生物の生息を支える貝類や微生物の生息域が変化し、食物連鎖を通じて生態系全体に影響が生じる恐れもある。
下北半島では最大10メートル超の津波が観測された。チームは震災から約5カ月後の2011年8月、学術研究船「淡青丸」で下北沖を調査。海底の堆積(たいせき)物を採取し、含まれている生物を調べた。
その結果、通常は水深10〜50メートルに生息する二枚貝ツキヒガイ、同0〜20メートルにいる二枚貝コベルトフネガイが、同81メートルで見つかった。
また、種ごとに生息場所を変えてすみ分けをしている微生物の一種「有孔虫」では、1970年代の調査ではどの深さも5種未満だったが、今回は同55メートルで59種、同81メートルで63種、同105メートルで49種がほぼ生きたまま確認された。津波によって砂や泥と一緒に運ばれて、すみ分けが崩れたとみられる。
一方で、同211メートルに生息していた有孔虫の約9割が単一種で占められ、多様性は大きく低下していた。【大場あい】
Posted by jun at 2014年12月24日 13:26 in 魚&水棲生物, 自然環境関連