琵琶湖に生息するアユの今年度の産卵量が推計で約71億粒と、昨年度の1・6倍にのぼることが県の調査で分かった。アユの産卵量は、一昨年度に特殊要因が重なり7億粒まで落ち込んでいたが、大幅に回復している。県水産課は「琵琶湖につながる人工河川に親魚の放流量を増やしたことなど、取り組みの効果が出ている」とみている。
琵琶湖のアユは、晩夏から秋にかけ、湖から河川を遡上(そじょう)して産卵する。同課では毎年、琵琶湖につながる主要な12の河川で砂利を採取し、川底に産みつけられている卵の数を計測。この結果から、湖全体の産卵量を推定している。
同課によると、推定産卵量は例年、100億粒前後で推移しているが、24年度はアユのエサとなる動物プランクトンが減った上、夏の猛暑による水温の上昇などが原因で、7億粒にまで激減。その後、25年度は45・1億粒と増加に転じ、さらに今年度は70・7億粒まで持ち直している。
河川別でみると、今年度特に多かったのは、姉川(36・1億粒)と安曇川南流(19・0億粒)だった。
同課は、プランクトンを増やしたり砂利を敷くなどアユの成育しやすい環境を整えた人工河川を設け、親魚約12トンを放流する取り組みを進めている。24年度の産卵量激減を受け、同年度は放流量を19トン、25年度は23トンまで増やした。
一方、県漁業協同組合連合会は、25年度のアユ漁の期間を自主的に数日間短縮した。
産卵量の回復傾向について、同課はこれらの取り組みが功を奏したと分析。河川から琵琶湖へ下る子アユの推計値も、24年度が48億尾だったのが、25年度は129億尾、26年度は160億尾まで増加している。同課は「産卵数はまだ平年並みに届いていないが、アユの数は順調に回復しており、今後はこのまま自然増が見込める」とみている。
Posted by jun at 2014年11月23日 22:23 in 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連