2014年10月24日

七ツ島でウサギ捕獲作戦 海鳥の繁殖地保全へ環境省

 かつて人の手によって持ち込まれたウサギが繁殖し、固有の生態系が脅かされている輪島市沖の七ツ島・大島で、環境省は新たに、空気銃や罠(わな)を使った捕獲作戦に乗り出した。オオミズナギドリなど希少な海鳥が生息する国指定鳥獣保護区を守るため、今年度は季節に応じた効果的な捕獲手法を検証しており、今月末には秋季の本格的な捕獲作業を実施する。

 七ツ島は輪島と舳倉(へぐら)島(じま)の中間に位置し、大島はオオミズナギドリやウミネコの国内有数の繁殖地となっている。大島のウサギは30年前、地元民によって外来種のアナウサギ(カイウサギ)のつがいが持ち込まれた。1990(平成2)年の調査による推計で約270匹生息していた。

 地中に巣穴を掘るアナウサギはオオミズナギドリの巣穴を壊しているとみられる。さらに植物を食べ荒らして植生を乱すほか、地面がむき出しになって保水力が弱まる恐れもある。

 管轄が県から国に移った2001年以降、環境省は毎春、猟友会の協力で駆除を続けてきたが、一掃には至っていない。同省は専門家と地元関係者を委員に迎え、植生復元、ウサギ駆除と個体数調査を柱とした保全事業実施計画を策定し、6月から実証作業に入った。

 猟友会による散弾銃を使った捕獲は時期が限られる上、発砲音も大きい。このため、音が小さく射程距離の長い高性能空気銃(エアライフル)によるシャープシューティング(精密射撃法)をウサギ駆除で初めて導入、6月の検証では7匹を捕獲した。

 今月24、25日には地元猟友会、シャープシューティング専門業者らで本格的な捕獲に当たる予定だ。かご罠や虎挟みの活用、えさで引き寄せて駆除する方法を含め、来年2月にも検証を実施し、季節に応じた最も効果的な駆除手法の組み合わせを探る。

 同時にセンサーカメラを設置して個体数の把握も進める。土がむき出しになった地面に特殊なマットを敷いた植生復元工事の効果も確かめる。

 野生化したウサギの繁殖については北國新聞社の舳倉島・七ツ島自然環境調査団が08年に実態を確認し、島の貴重な自然への悪影響に警鐘を鳴らした。

 環境省中部地方環境事務所担当者は「今年度の検証結果を生かし、来年度以降、ウサギ一掃の本格的な実行段階へ入っていきたい」と話している。

+Yahoo!ニュース-石川-北國新聞社

Posted by jun at 2014年10月24日 16:03 in 外来生物問題

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