2014年10月14日

もっと身近な柿田川に 川遊び世代が機会創出

 国の天然記念物で、伊豆半島ジオパークのジオサイト(見どころ)の一つでもある清水町の柿田川で、かつて川遊びに興じた世代の住民が川に親しめる機会を増やそうと動き出している。清流には、希少種の植物「ミシマバイカモ」が生息し、町や地元の環境保護団体が長年、保全に力を注いできた。一方で地元の子供たちにとっては近くて遠い存在になっている。

 町観光協会の杉山博一会長(58)は子供のころ、柿田川に親しんだ一人。「良さは景観だけではない」「川に触れることも大切」「川から見る風景も子供に知ってもらいたい」といった町民からの声を受け、協会は8月下旬、水を汚さず、水中の動植物を傷付けないカヤック体験教室を試験的に開いた。町内の小中学生を中心に大人も列を作った。
 2人乗りカヤックにインストラクターと乗り込み、川下りを楽しんだ町立清水小2年の女子児童(8)は「柿田川の水は、冷たくてきれい」と満面の笑みを見せた。
 「柿田川は昔、人気の遊び場だった。小学生の頃は友人と泳いだり、魚を捕まえたりして過ごした」―。清流のすぐ近くで生まれ育った自営業の男性(59)も懐かしそうに振り返る。
 川の流れは速く、危険が伴うため、1970年代までには、遊泳が禁止された。環境保護の観点から河畔の整備も進められ、子供が自由に川に触れる場所は徐々に姿を消した。現在では、年に数回開かれる生物の観察会などを除いて、子供たちが川に入る機会はほとんどない。
 ジオパークは、ジオサイトの保全だけでなく、教育や地域振興のための活用も求められる。「柿田川の自然は体感する価値がある」。杉山会長は、町民だけでなく観光客を呼び込む企画も模索している。

◇柿田川
 日量100万トンと富士山麓で最大級の湧水量を誇る全長1・2キロの清流。四万十川(高知県)、長良川(岐阜県など)と並び、日本三大清流の一つに数えられる。2011年に国の天然記念物に指定され、13年に伊豆半島ジオパークのジオサイトになった。近年は、外来種の「オオカワヂシャ」が繁茂し、希少種の「ミシマバイカモ」が激減したが、地元環境保護団体の外来種駆除活動によって、最盛期の7割ほどまで復活した。

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Posted by jun at 2014年10月14日 14:04 in 外来生物問題, 自然環境関連

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