噴火活動が続く御嶽山(おんたけさん)は、台風18号の影響で6日午前も雨が山麓に断続的に降り続いた。最も警戒された土石流の発生は確認されていないが、懸念されているのが川の“汚染”だ。すでに長野県木曽町や王滝村の川では、雨で火山灰が流れ込んで白く濁ったところもあり、川の水を飲料水にしている一部地域には給水車が派遣された。白濁が拡大すれば清流の生態系にも影響が出かねない。
御嶽山の山麓に雨が降った2日深夜から3日にかけて、木曽町内に、松本市など近隣自治体から派遣された3台の給水車が到着した。同町が持つ2台の給水車とともに、山麓東側の2地域にある池に計10トンあまりの水を流し込んだ。
流し込んだのは、2地域約85世帯の飲料水となっている配水池。川から水を取り、いったん配水池にためて各世帯に飲料水を供給しているのだが、雨の影響で水源の川に火山灰が流れ込み、うっすらと白く濁ってしまった。
川の取水口付近の水質に問題はなかったが、町は「今後、火山灰が配水池に流入する恐れがある」として取水をストップ。自前の給水車だけでは飲料水をまかないきれず、自治体間の災害応援協定に基づいて松本、塩尻、安曇野(あづみの)の3市に給水車の派遣を要請した。
その後の水質検査では問題がなく、3日夜には川からの取水を再開したが、台風の接近に伴う5〜6日の降雨により、再び近隣自治体に給水車の派遣を要請した。町の担当者は「今後も水質検査を行い、川の状態を注視したい」と話す。
川の白濁は、住民の生活だけでなく、生態系にも影響しかねない。
山麓の木曽川水系は清流として知られ、アユやイワナなどの川魚が釣れる渓流釣りスポット。昨年は約1万人の釣り客が訪れた。
水系の一つ王滝川には火山灰が流れ込み、セメントを溶かしたようにねずみ色に濁ったところがある。火山灰は酸性が強いため、大量に流入すれば魚が生息できなくなる恐れがある。水中の石に火山灰が付着すると、魚の餌となる水生昆虫が死滅してしまうためだ。
御嶽山付近では、昭和59年の長野県西部地震で土砂が川に流れ込み、魚が激減したことがあるという。木曽川漁協の梅戸洋組合長(71)は「川が噴火前の状態に戻るには、時間がかかるかもしれない」と表情を曇らせた。
Posted by jun at 2014年10月08日 18:46 in 魚&水棲生物, 自然環境関連