2014年09月03日

津波で生息地失ったメダカ 児童ら里親に

 東日本大震災の津波で生息地を失った仙台市若林区のメダカの人工繁殖が、市民の協力で着々と進んでいる。震災前の2010年に現地で採取した20匹の子孫は現在2000匹以上。繁殖計画を指揮する宮城教育大の棟方有宗准教授(魚類学)は、メダカを復興のシンボルとして将来、水田などに放流する考えだ。

 宮城教育大付属小6年の秋元保菜実さん(11)=青葉区=は、ことし3月から自宅の水槽でメダカ4匹を飼育している。
 途中、水カビ病になった個体もあったが、棟方准教授らの指導で塩水治療を続けて元気を取り戻した。秋元さんは「泳ぐ姿がかわいらしい。将来はメダカの病気がすぐ治る薬を開発したい」と夢を語る。
 棟方准教授が採取し、飼育していた若林区生まれのメダカの復活プロジェクトは12年6月、市八木山動物公園と共同でスタート。宮教大と動物公園内で個体数を増やし、「里親」を募った。これまでに155の個人や団体が飼育に取り組んでいる。
 メダカの繁殖には、産卵のための水草などが必要。市民がメダカの繁殖を手伝う際は、ヒメダカなどの近縁種や外来種と交雑しないように飼育水槽を分けるなどの配慮が必要だという。
 水田が広がっていた若林、宮城野両区の沿岸部ではかつて、無数のメダカが繁殖していた。だが、宅地造成や農薬の使用で個体数は徐々に減少。津波被害にあった水田はその後の復旧工事の影響もあって、自然に生息する個体は全滅したとみられている。
 今後、人工繁殖したメダカを放流するにもコンクリートによる護岸整備が進むと生息場所の水草が育ちにくくなる。棟方准教授は「ビオトープ(人工の生息地)など環境を整えた上で放流し、貴重な地域固有種のメダカが泳ぐ場所を復活させたい」と話す。
 動物公園によると、次回のメダカ配布は、ことしの秋〜冬ごろに予定しており、決まり次第発表するという。連絡先は動物公園022(229)0122。

+Yahoo!ニュース-宮城-河北新報

Posted by jun at 2014年09月03日 07:14 in 各種イベント, 魚&水棲生物, 自然環境関連

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