2014年07月22日

アライグマの痕跡94% 京都・南丹の社寺

 京都府南丹市内の社寺の94%で、国の特定外来生物のアライグマが天井裏や境内に入った痕跡が確認されたことが、関西野生生物研究所(京都市東山区)と立命館大防災研究所の侵入実態調査で分かった。これまで調べた近畿17市町の中でも京丹波町に次ぐ深刻さ。6割以上がここ1年間につけられた痕跡で、生息域の拡大が進む実態も明らかになった。

 市内278社寺でアライグマによる柱の爪痕の有無などを昨年度に調べたところ、何らかの痕跡は263社寺で見つかった。痕跡のない社寺はわずか15カ所にとどまった。2011年の調査で、95社寺のうち94社寺で痕跡のあった京丹波町に迫る高率だった。亀岡市は今年調査する。
 さらに侵入や現れた時期を見るため、爪痕の新旧判定を行った。屋根裏など建造物に現在も侵入している社寺が92、現在も出現している社寺が90に上り、合わせて全体の65%を占めた。
 痕跡の有無には地域差があることも判明。同市園部町、日吉町では現在も建造物に侵入している社寺がともに4割を超えた一方、八木町は17%、美山町も28%と低かった。関西野生生物研究所は、八木町では対策が進み、美山町の侵入は初期段階のためと分析している。
 屋根裏で繁殖したとみられる同市園部町の九品(くほん)寺境内にある社(やしろ)では、屋根が破られ柱に無数の爪痕がついていた。このほか、内部に汚物が堆積し建造物にダメージを与えることもあるという。同研究所は今月から、九品寺の社の柱に有刺鉄板を張って侵入を防ぐ対策を試行。効果があれば農作物被害への対策にも応用が期待できるという。
 同研究所の川道美枝子代表は「社寺は地域が大切にしている文化であり、社寺被害からアライグマ対策を広く考えてほしい」と話している。

+Yahoo!ニュース-京都-京都新聞

Posted by jun at 2014年07月22日 08:44 in 外来生物問題

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