琵琶湖本来の生態系を維持しようと県が手がけている外来魚の駆除事業で、今年度の捕獲量が例年の半分以下にとどまっていることが、県のまとめで分かった。少雨や台風など天候が影響したとみられる。県は年度末の残る期間、通常の3倍ペースで捕獲作戦を展開しているが、「ノルマ」達成は難しい状況だ。
琵琶湖に昔からすむ固有種を押しのけて幅を利かせる、ブルーギルやオオクチバス(ブラックバス)などの外来魚。湖本来の生態系を乱すことから、県は、県漁連に対し捕獲した外来魚1キロ当たり300〜350円の補助金を出すなど、平成14年度から駆除の取り組みを本格化させた。
それ以降、ブルーギルとオオクチバスは毎年300トン以上捕獲され、18年4月に1914トンと推定された両魚種の生息量が24年4月には1295トンと約600トン減少。県は「一定量の駆除は、外来魚の生息量削減に有効」とみている。
しかし、今年度の捕獲量は1月10日現在で129トンだったことが判明。このペースで推移すると最終的に150トン程度にとどまる見通しで、近年では最低の成績。目標に掲げる「年間350トン」を大きく下回る。
県水産課は「捕獲量減少は、生息量が減ったためではなく天候が主要因」とみる。外来魚の大部分は、琵琶湖の水をせき止める「瀬田川洗堰(あらいぜき)」の操作で生じる水位の変動で、湖岸付近に設置された仕掛けにかかって捕獲される。水門操作は降雨時に行われるため、雨が少なかった4〜7月は捕獲量も減少。9月の台風18号で仕掛けが壊れたこともマイナス要因となった。
「捕獲3倍増作戦」では、水中で魚を感電させて気絶させる装置を搭載した「電気ショッカーボート」を、例年よりもやや早い2月下旬に投入。産卵のため浅瀬に近づく外来魚を一網打尽に捕獲する。今月に入り、同課の担当者が各漁協を訪問して現状を説明し、捕獲の強化を訴えている。
これらの取り組みで約20トン分の上積みを図り、最後の1カ月間で30トンを捕獲する計算で、これは、この時期としては通常の捕獲量の3倍に当たる。しかし、それでも最終的に170トン前後にとどまる見込みで、350トンの「ノルマ」には遠く及ばない。
県は27年度末で外来魚の生息量を900トンまで減らす目標を掲げているが、「駆除の不調は、産卵・ふ化量の増加につながり、生息量削減目標にも影響を与える恐れがある」と懸念を示す。このため、捕獲量の上積みを少しでも増やせるよう、釣り客らにも協力を呼びかけている。
Posted by jun at 2014年03月18日 17:37 in 外来生物問題, 内水面行政関連