川本町は、特定外来生物のヌートリアとアライグマによる農作物被害を軽減させようと、狩猟免許を持っていない人でもおりを仕掛けて捕獲する「箱わな」の使用を認めることを決めた。町では初の試みといい、20日に町役場で開かれる外来鳥獣対策講習会で箱わな活用に対する町民の理解と協力を求める。希望者には箱わなを貸し出す予定だ。【関谷徳】
ヌートリアは、南米原産の哺乳類。戦時中に毛皮を採るため輸入され、戦後になって放置されたものが野生化した。ネズミの仲間で繁殖力が強い。北米原産のアライグマとともに日本の生態系に被害を及ぼす恐れがある特定外来生物に指定されている。
いずれも全国各地で農作物などへの被害が相次いでいる。西部農林振興センター県央事務所のまとめでは、川本町の鳥獣による農作物被害額は、2007年の約200万円から11年は約280万円に増加した。
08年には町内に68人いた狩猟免許所持者(猟友会会員)は現在57人にまで減った。鳥獣被害が増える一方、狩猟者は減って高齢化も進むという現状に町は頭を悩ませている。
県は鳥獣保護事業計画で外来鳥獣であれば、狩猟免許を持たない人でも箱わなに限り捕獲してもよいと規定している。このため町は計画を適用し、実施に乗り出すことにした。
町産業振興課有害鳥獣担当の吉本悠真さんは「鳥獣対策は一人の力では限界がある。集落全体で取り組んでいける手段になれば」と効果に期待を寄せている。5月16日朝刊