近年、和歌山県内のかんきつ類産地で、南方系外来カタツムリ「オナジマイマイ」の多発が確認され、農作物被害が増加している。生態や防除方法など不明な点が多く、県果樹試験場(有田川町)は、生活史の把握や効果的な防除方法についての研究を始めた。
オナジマイマイは、東南アジア原産で日本には江戸時代にサツマイモとともに移入したと考えられている。いまは全国に分布を広げており、県内では和歌山市から湯浅町までで多くの発生報告がある。本来は野菜の害虫だが、木に登って果実を食害する。主に地上で生活するが、活動期にはかなりの高さの木にも登るという。殻径12ミリ程度。自然林に侵入することはほとんどない。
有田川町と有田市の果樹園で調査したところ、カタツムリの食害のほとんどが、オナジマイマイによるものであることが分かった。さらに被害の発生園は平たん地に集中していた。
試験場では、一般的に使われているカタツムリの駆除剤の効果を検証したところ、効果が見られたものと効かないものがあった。駆除剤は地面にまいて食べさせるもので、雨が降ったりカタツムリが木に登ったりした場合は効果が薄れてしまう。木に登られないようにするには、根元に銅板を巻くのが効果的で、さびた銅板や幅を変えた実験も続けていく。
貴志学副主査研究員は「今後、詳細な生態の調査と多発する要因の解明、より効果的な防除方法を検討していく」と話している。
県果樹試験場は7日午後1時から、有田川町奥の同試験場大会議室で、成果発表会を開く。
南方系カタツムリの発表以外の内容は、ミカンの浮皮発生予測と対策技術▽新品種「きゅうき」の特性▽灌水(かんすい)情報の検証と運営状況▽イノシシの効率的捕獲技術。
このほか、新品種の中晩柑類や晩生温州ミカンの試食、場内見学、ミカンに関する相談などがある「ミカンとふれあいデー」(午前10時〜午後3時)も同日開催する。
問い合わせは県果樹試験場(0737・52・4320)へ。
Posted by jun at 2013年03月12日 17:28 in 外来生物問題