滋賀県は、外来種生物による生態系の悪化を防ぐため、琵琶湖や県内の河川に生息するフロリダマミズヨコエビとカワリヌマエビ属の一種を自然界に放さないよう、県独自の指定外来種に追加する方針を決めた。追加指定は、県が2009年に独自の指定制度を導入して以来初めて。研究者らは「外来種は一度定着すると取り除くのが困難。飼い主は最後まで育て、安易に放棄しないで」と訴える。
フロリダマミズヨコエビ(体長約0・5センチ)は北米原産。県内では06年に初めて発見された。
びわこ成蹊スポーツ大の西野麻知子教授(保全生物学)が調査したところ、琵琶湖南湖の湖岸を中心に分布地域と生息数が増加。大津市の膳所城跡公園付近では、琵琶湖の固有種のナリタヨコエビが追い出された。「10年にはほとんど見られなくなった。生息に適した水草が繁茂したのも原因では」とみる。
中国原産とみられるカワリヌマエビ属の一種(体長約2・5センチ)も北湖で分布が拡大し、在来のヌマエビへの影響が懸念される。西野教授は「外来種が増えないように早い段階での対応が必要。魚を飼っていた水槽の水草も川などに捨てないでほしい」と話す。
琵琶湖博物館(草津市)の金尾滋史学芸員(魚類生態学)によると、当初から県の指定外来種だった肉食の魚類のオヤニラミも「この10年で、大津市や東近江市内の河川など3、4カ所に生息地域が拡大した」。スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)も県内で増えているという。
県の制度では、琵琶湖の固有種や在来種、農林水産業に被害を及ぼすとされるオオタナゴやカワマスなど15種類の魚や貝、植物などを指定外来種とし、飼育も許可制にした。
県は、追加指定案に対するパブリックコメントを2月13日まで募り、12年度末までに決定する方針。問い合わせは県自然環境保全課TEL077(528)3483。