米国原産の外来のガ「アメリカシロヒトリ」が今夏、広範囲に大発生。美里町では桜並木や柿の木などが幼虫に葉を食害され、落葉期を待たずに丸裸になった。柿の実は葉が落ちて光合成が不足して落果が続き、大幅な収穫減が確実な情勢。桜は冬芽の形成が少なくなりそうで、来春の花見は寂しいものになる可能性がある。
同町小牛田の元高校生物教諭、河野真人さん(64)が8月上旬、美里町南郷地区の桜の名所「十王山」で、50本ほどのソメイヨシノの木で、いずれも1枚の葉に数匹の密度で幼虫が居るのを見つけ、葉の大方が食べられたのを確認した。
幼虫(毛虫)は体長2〜3センチ。河野さんによると、少雨で高温続きという条件がそろったことが、大発生の要因だという。更に、食害で枯れたように見える住宅地の桜やツツジ、ミズキ、バラも少なくない。
美里町建設課によると今年は夏の後半に大発生したため、駆除呼びかけと防除剤や器具の無料貸し出しをしているが、駆除が追いつかない状況だという。
アメリカシロヒトリは戦後、米軍物資に付いて日本国内に入ったとされる外来種で、1970年代に大発生した。成虫は食害しないが、夏期に数回、産卵する。
河野さんは「全国的な状況は分からないが、美里町で多くの木が裸になるほど発生したのは初めて」と話す。【小原博人】10月6日朝刊