2012年02月09日

クニマス? 人工孵化成功 稚魚、2センチ強まで成長 山梨

 絶滅種とされながら一昨年に富士五湖の西湖で生息が確認された「クニマス」の可能性がある卵の人工孵化(ふか)が、県水産技術センター忍野支所(忍野村)で成功した。1月初旬に孵化した稚魚は体長2センチ強にまで成長した。親魚を解剖して調べるが、クニマスと断定されると県水産史上の快挙となる。

 同支所でクニマス研究を続ける加地奈々研究員によると、昨年10月から今年1月に西湖で網を仕掛け、抱卵状態のメスと成熟したオスの12ペア分を捕獲。支所研究室で順次採卵、授精させてきた。受精卵は地下水を使って水温を12、8、4度に調整して育てている。12度は形態がよく似たヒメマスが産卵に好む水温。低温を好むとされるクニマスのため、4度までの3段階で様子をみた。

 計約4500粒の採卵に成功していて、このうち水温12度で管理した昨年10月採卵・授精の卵は11月20〜25日に発眼。今年1月初旬から孵化が始まったという。同時期に採卵した卵でも水温の差で孵化時期にずれが生じることや、1匹の親魚から卵が200〜500粒取れることも分かってきた。12月に採取した卵も順調に孵化して、腹の卵黄のうが取れ始め、水槽内を元気に泳いでいる。いまのところ孵化は順調で、孵化率は90%にもなる。

 問題は親魚がクニマスかどうか。県水産技術センターではクニマスの生態解明と増殖の可能性を探るため、クニマスの特長である魚体が黒い成魚を捕獲して研究しているが、魚体が似ているヒメマスの産卵期は9〜11月、クニマスは1〜3月ごろといわれる。採取した時期が1月のものもあるが多くはヒメマスと重なる。

 今後は親魚を解剖して、エラ部分の器官や消化器の幽門垂(ゆうもんすい)などの数が多いクニマスの特徴を調べることにしている。

+Yahoo!ニュース-山梨-産経新聞

Posted by jun at 2012年02月09日 18:11 in 魚&水棲生物

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