琵琶湖固有種のビワマスの遡上を復活させる米原市の「天野川 カムバック ビワサーモン」事業で、同市はビワマスの卵を冷蔵庫でふ化させる実験を始めた。市職員らが自宅の冷蔵庫に入れた卵のふ化を待つ日々。冷蔵庫育ちの稚魚は来年3月、市内の天野川に放流するという。
11月18日、県漁連から提供を受けたビワマスの卵を市職員約70人が1人3〜10粒、カップやペットボトルに入れて自宅などに持ち帰り、冷蔵庫で保管中。市環境保全課によると、卵は冷蔵庫内の温度が約5度だと約45日、約7度なら早まり、約30日でふ化するという。1月上旬〜2月下旬、約5度の冷蔵庫内でふ化した稚魚はおなかに貯(た)めた栄養で泳ぎ、容器内を浮上。水を川水に換えたり、おなかの栄養がなくならないかなど、市職員らは日夜の世話と観察を続け、3月上旬、一斉放流の予定。
この「冷蔵庫実験」は県内初の試みといい、成功すれば来年度は市内の各小学校でも行いたいという。泉峰一市長は「私も卵を預かり、冷蔵庫に入れた。育った稚魚が放流され、大きくなって天野川に帰って来てほしい」と話している。【桑田潔】12月1日朝刊