吉野川河口域の干潟で、マダガスカル島原産の特定外来生物、ナルトサワギクの繁殖が広がっている。ハマヒルガオやコウボウシバなど在来種の植生をおびやかしかねず、国土交通省徳島河川国道事務所は09年度から駆除を進めている。
同事務所などによると、ナルトサワギクは76年に鳴門市で見つかり、茎や葉に毒がある。05年度の調査で、吉野川や今切川の河口部干潟などで確認され、中でも吉野川河口近くの干潟で、大量に生えていたという。
事務所は、環境啓発活動の一環として市民にも参加を呼び掛けて駆除を実施し、09年5月には要注意外来生物に指定されるシナダレスズメガヤと合わせ約700キロ、10年10月にはナルトサワギクだけで約500キロを抜き取った。まだ残っているものがあり、11年度も作業を行うという。
吉野川河口や周辺の干潟には植物だけでなく多様な生物が生息する。ナルトサワギクによる植物以外への影響について、同事務所は「直接はないが、植生が変わってくれば、何らかの影響も懸念される」と指摘している。【深尾昭寛】3月12日朝刊