国土交通省が予算を凍結中の霞ケ浦導水事業の必要性について現場の声を聞こうと、超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」(会長・松野信夫参院議員)のメンバーらが19日、水戸市渡里町の那珂機場などの視察に訪れた。工事の中止か再開かを巡っては住民も対立しており、視察団は推進、反対双方の意見を聞いた。
視察には、国の特別会計の事業仕分け人を務める福島伸享衆院議員(茨城1区)ら約10人が参加した。那珂機場では関東地方整備局霞ケ浦導水工事事務所の金子勝・事業対策官らが説明にあたり、霞ケ浦の水質浄化と流量維持などの意義、総事業費1900億円のうち76%の1460億円分を執行したことなどを報告した。
これに対し議員らは「両河川の片方だけが渇水になるということがあるのか」などと質問。職員は「下水道整備と並行して浄化をはかっている」「利根川は雪解け水が多いが那珂川にはそれがない」などと答えた。松野氏は「長期間完成せず、水質浄化の効果も不透明な工事。本当に必要か疑問だ」と述べた。
視察団はこの後、那珂川漁協の組合員らとも意見交換。君島恭一組合長は「異なる河川の水を交換すると生態系への影響が大きく、漁業にも問題が出る」と懸念を訴えた。【山崎明子】11月20日朝刊