西の湖の自然環境保全を考えるシンポジウムが9日、地元・滋賀県近江八幡市の市総合福祉センターで開かれた。湖を「賢く利用し、守る」方法について、研究者らパネリスト8人と市民約90人が意見を出し合った。
■市民、研究者 熱心に
西の湖の生態系に詳しい調査会社ラーゴ(近江八幡市)の西川博章さんは「同じように見えるヨシ原の中に全国的に貴重で多用な植物群落がある」と報告。外来種や過度のレジャー利用、ヨシ産業の衰退など保全上の課題を挙げた。
県琵琶湖環境科学研究センター長の内藤正明さんは「『昔の人は湖を賢く利用していた』と言うが、今は利用すらされていない」と指摘。湖と日常生活がかい離してしまった経済のあり方から問い直す必要があるとした。
聴衆からは、農業用水路のコンクリート張りなど、地域の利害と自然回復の折り合いについて質問が相次いだ。
シンポジウムは、まちづくりに取り組む財団法人ハートランド推進財団の主催。生物多様性条約締約国会議(COP10)の18日開始を前に、西の湖に残る貴重な生態系と文化の重要性を考えようと開いた。