◇メダカ、カジカ、ドジョウ、シナイモツゴ
絶滅が心配される県内の在来淡水魚が研究者や市民の復元努力でよみがえりつつある。伊豆沼・内沼でメダカ確認▽鳴瀬川のカジカ生息の顕在化▽水田魚道の開発によるドジョウ遡上(そじょう)▽ブラックバス駆除後のため池へのシナイモツゴ放流・繁殖。4件とも復活には10年前後かかった。小魚復活の努力が同時期に4件も実ったのは全国的にも珍しいという。
4件の復活例は23日に大崎市で開かれた「水辺の自然再生シンポジウム」(NPO法人シナイモツゴ郷の会など主催)で報告された。
伊豆沼・内沼では今年8月、伊豆沼・内沼環境保全財団がメダカを調査。水深の浅い20地点でメダカを確認した。約90匹の群れも発見した。メダカの再登場はバスが減り捕食の脅威が低下したためとみられる。同財団と市民のバスバスターズ(退治人)、地元漁協が04年以来連携して進めた駆除システム「伊豆沼方式」の成果。両沼のメダカはバスが急増した97年ごろから10年程度確認されなかった。
カジカ(カジカ科)は体長15センチほどの底生魚。鳴瀬川中流域では98〜00年度の計6回の調査でカジカは1回しか取れなかったが、01年以後は毎年取れるようになった。調査した県内水面水産試験場は、継続的な下水処理施設の整備と家畜し尿の基準管理で汚水の河川流入が減ったのが大きいと報告した。
ドジョウの遡上は03年発足した伊豆沼・内沼ドジョウ・ナマズ研究会が適正な水田魚道の開発に成功した結果。設置水田では初夏の1カ月で数千匹のドジョウが遡上・(用水路へ)降下。水田は魚のゆりかごと証明した。
シナイモツゴ(コイ科)は、02年結成の同郷の会がバスを駆除したため池に毎年放流し生息池の分散・拡大を図る。同郷の会の高橋清孝副理事長は「全国で自然再生活動が行われているが、成功例は意外に少ない。(全国的なシンポで)4例も紹介できて光栄」と話した。【小原博人】10月27日朝刊