2010年08月06日

止まらぬアライグマ被害 長岡京、先月6匹捕獲

 乙訓地域で、アライグマの出没が続いている。長岡京市は2006年度に府内で初めて防除計画を定め、対策を進めてきたが、神社仏閣や民家などで建物を荒らしたりする被害は絶えず、昨年度、市内での捕獲数は20匹近くに上り、本年度も7月だけで6匹を捕獲するなど対応に追われている。

 長岡京市では約6年前から、同市粟生の光明寺などで文化財を傷つけたり、民家の天井に入り込んだり、畑の農作物を食い荒らすなどの被害が出ている。
 7月初め、同市浄土谷の柳谷観音楊谷寺の境内に設置された捕獲器に体長約60センチのアライグマ1匹がかかっているのが見つかり、市に引き渡した。同寺では以前から奥ノ院眼力稲荷のほこらが荒らされるなどアライグマがたびたび出没。最近も書院のひわだぶきの屋根の一部がつめに引っかかれるなどして破損する被害があった。
 アライグマは北米原産で、1960年代からペットとして輸入され、その後に捨てられるなどして全国各地で野生化した。夜行性の雑食で環境への適応能力と繁殖力が高い。
 法律で輸入や飼育、野外に放つことを原則禁止する「特定外来生物」に指定され、長岡京市は4年前に府内で初めて防除計画を作り、捕獲器の貸し出しなどを始めた。向日市や大山崎町も同様の制度を導入している。
 長岡京市は08年度16匹、09年度18匹を駆除。本年度もすでに8匹を捕獲。そのうち、6匹は7月中に相次いで捕獲された。関西野生生物研究所(京都市東山区)などによると、向日市でも05年度に15匹が捕獲され、以降もアライグマが出没しており、大山崎町は09年度8匹を駆除した。
 アライグマの調査研究に取り組む同研究所の川道美枝子代表は「アライグマは1キロ近く移動でき、山や民家などを往復する。西山周辺での確認数は多く、山にいる個体の把握や、京都市や高槻市側と(挟み込む)サンドイッチの形で取り組むなど新たな対策も必要」と、広域連携の重要性を指摘する。
 捕獲されたアライグマは府動物愛護管理センター(京都市西京区)に送られ、殺処分され、最終的には研究用の標本になったり、焼却される運命にある。環境省の許可がなければ飼育できず、引き取り手はほとんどない。長岡京市の担当職員らは「もともとは人間の責任。かわいそうだが、法律にのっとって人への危害が出る前に対応していかざるを得ない。餌を与えたりしないように注意を呼び掛けたい」としている。

Yahoo!ニュース-京都-京都新聞

Posted by jun at 2010年08月06日 08:51 in 外来生物問題

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