◇「ブラックリスト」もまとめ−−市民や学校に情報提供
神戸市は、絶滅が危ぐされる動植物についてまとめた「神戸版レッドデータ2010」を発表した。県内の市町でデータをまとめるのは初めてで、動植物112種が、市内で絶滅の危機に直面しているとする「Aランク」に位置づけられた。生態系保持のために市民や学校などにも情報提供する。
データは、過去に市内で生息・生育していた可能性が高いが現在は可能性がないと考えられる「今みられない」を筆頭に、絶滅の危機に直面している「Aランク」や、最近減少が著しい「Dランク」など6段階に、植物群落はA〜Dの4ランクに分けるなどした。
今回のデータでは、ため池などで見られた淡水魚「カワバタモロコ」や、水生植物で池や沼に生育する「オニバス」、チョウの一種「シルビアシジミ」などが「Aランク」に指定された。
また、アライグマやヌートリアの外来動物など地域の生態系を破壊する恐れのある種については「ブラックリスト」にまとめた。
今後、約5年間ごとにデータを更新する方針で、神戸版レッドデータブック検討委員会の武田義明委員長(神戸大学大学院教授)は「1、2種類が失われても人間生活に影響ないと考える人は多いだろうが、絶滅種が増えれば生態系が変わり、人間にも影響が出る。一度失うと元に戻すには長い時間がかかるため、今こそ生態系の保持が大切」と訴えた。
データは同市環境局のホームページ(http://www.city.kobe.lg.jp/life/recycle/environmental/tayosei/red_data_top.html)でも公開している。【吉川雄策】〔神戸版〕