県が昨年度、27市町村中21市町で実施した特定外来生物ヌートリアの生息調査で巣穴588カ所が見つかった。国立環境研究所によると、ヌートリアは年2〜3回出産し1回で2〜6匹を産むとされる。児島湖周辺などは調査に含まれず、実態はさらに多そうだ。
県内のヌートリアの本格的な生息調査は初めて。年間2500匹前後が捕獲され、全国で最多(06年度)となっている。県は09、10年度に国の緊急雇用対策事業費約1億9000万円を計上し、業者に委託して調査、駆除に乗り出している。
昨年度の調査報告によると、通り道やふん、巣穴などヌートリアの痕跡(フィールドサイン)が4330カ所見つかった。出産したヌートリアの生存率は高くなく、巣穴の数から生息数を推計するのは難しいという。
県は農作物被害の聞き取り調査も実施。水稲被害が56・2%を占め、田植え直後と夏場に根元などをかじられるケースが目立ったという。他は根菜類(20・4%)▽果菜類(16・7%)の順だった。
県は今年度3町村の生息調査を実施する。その後、被害対策マニュアルをまとめ、市町村に配布する方針だ。【井上元宏】6月11日朝刊