◇初調査の県、啓発へマップ作りも
県内では一部にとどまるとされていたキク科の特定外来種・オオキンケイギクの生息域が、鑑賞目的で自宅に持ち帰った人たちの手によって県内全市町に広がっていることが、県の外来生物の生態調査で分かった。県自然環境保全課は「ここまで広がっているのは予想外。今後、市民向けの外来生物マップの製作も検討したい」と話している。【稲生陽】
調査は緊急雇用対策の一環で、昨年9月から初めて実施。外来生物17種類について、県内482地点で目視や聞き取り、自動撮影装置などを使って調べた。
北米原産のオオキンケイギクは鮮やかな黄色の花びらが特徴。06年に特定外来生物に指定されるまで、国も緑化対象種として推奨してきた。毎年5〜7月には全国の河川敷などを彩るが、繁殖力の強さから在来種を駆逐してしまうという。
県内では93年に長浜市の姉川沿いで見つかり、県が河川のり面の緑化に使っていたこともあり、近江八幡市の長命寺川沿いなどで大繁殖が確認されていた。
今回の調査では、河原以外に住宅地や民家の庭でも多く見つかり、都市部も含む全調査地点の6割で生息が確認された。県の聞き取りに対し「きれいなので持って帰って植えた」と、栽培が禁止されている特定外来種とは知らずに繁殖させてしまった人が多かったという。
また、栽培禁止に至らない要注意生物でも、水草のホテイアオイや広葉樹のハリエンジュなどが店で売られたり、学校に植樹されているケースがあった。
同課は「これまで局地的な対症療法しか取っていなかったが、分布が特定できれば市民への啓発と合わせ、積極的な駆除に乗り出したい」としている。5月18日朝刊