京都市中京区の二条城で、国宝「二の丸御殿」の柱などに特定外来生物のアライグマのつめ跡とみられる傷があることが20日までに分かった。これまで城内でアライグマの目撃例はなく、管理する元離宮二条城事務所は、わなを仕掛けて捕獲作戦を展開している。
傷が見つかったのは、将軍の居間だった二の丸御殿白書院や本丸御殿(重要文化財)の外壁の柱やけたなど50カ所。長さ約10センチのひっかいたような傷が、1カ所に3〜5本ついている。先月16日に二の丸御殿遠侍(とおざむらい)、車寄(くるまよせ)の天井から動物のふん尿が見つかり、野生生物の専門家に見せたところアライグマのものと分かった。同事務所によると、傷の深さは1ミリ程度で修復の必要はないという。
同事務所は傷の発見直後から二の丸や本丸周辺に六つのわなを仕掛けたが、捕獲されていない。ふん尿や新たな傷も確認されていない。
アライグマによる文化財の被害は平等院(宇治市)などで確認されているが、いずれも郊外で、同事務所の担当職員は「城内でイタチや猫は見かけるが、こんな町なかにアライグマがいるとは」と驚いている。