山形県大蔵村の農商工関係者でつくる「おおくらむら産業おこし研究会」が、休耕田を活用した池で高級淡水魚「ホンモロコ」の養殖に乗り出した。新たな特産物に育てるとともに、加工も手掛けて雇用につなげる考えだ。会員らは「養殖に用いる豪雪地帯の水など産地の豊かな自然もアピールしたい」と意気込んでいる。
ホンモロコは休耕田だった村内五つの池約4000平方メートルで養殖。取り寄せた卵の半数に当たる約25万匹のふ化を目指す。昨年4月に発足した研究会が初めて取り組んだ試験養殖では水温管理が難しく、ふ化は約6000匹にとどまったが、今年はヒーターを配備して万全の構えで臨む。
11月上旬に水揚げする予定のホンモロコは「北限の里おおくら ホンモロ娘」と銘打って売り出す。試食会では、骨が軟らかく、くせのない淡泊な味わいを生かした素焼きや天ぷらなどが好評だったという。
販路は新たな名物メニューとして提供する地元肘折温泉の旅館に加え、料亭やレストランの高級魚の需要にも期待する。真空パック詰めの甘露煮など加工品も併せて開発し、村内の工場で雇用する構想を描く。
加藤正美村長は「特産品が少なかった村にとって喜ばしい動きだ。農商工連携の成功例となれるよう、財政面などでさまざまな支援を図っていく」と力を込める。
研究会の鈴木健一会長(60)は「本格養殖にこぎ着けたので、今後は村を支える産業として担い手を増やしたい」と展望を語った。連絡先は研究会0233(75)8056。
[ホンモロコ]コイ科タモロコ属の川魚で成魚は6〜10センチ。カルシウムが豊かでコイ科で最もおいしいといわれ、広く普及するタモロコよりも高値で取引される。原産地の琵琶湖では外来種の侵入で生息数が激減した。養殖が盛んなのは埼玉、滋賀、鳥取各県で、山形県は養殖の北限になる。
Posted by jun at 2010年04月06日 22:44 in 外来生物問題, 魚&水棲生物, 内水面行政関連