特定外来生物のアライグマに傷つけられた浄瑠璃寺(京都府木津川市加茂町)の重要文化財、薬師如来座像が修復を終え、約半年ぶりに寺に戻った。18日、同寺が座像を報道陣に公開した。
薬師如来座像は平安時代の作とされ、高さ86・4センチ。ヒノキの一木造りで、金や朱の彩色が施されている。
浄瑠璃寺では2006年から境内の三重塔(国宝)や本堂(同)で、アライグマが柱をつめでひっかく被害が頻発。三重塔の天井には、アライグマが侵入した穴も開いていた。
昨年夏、三重塔内部に安置していた薬師如来座像を調べたところ、左右両肩と左ひざに最大3センチほどの無数のつめ跡が見つかり、台座にも割れ目ができていた。
今年6月から美術院(京都市東山区)で修復をはじめ、つめ跡をはく落防止剤で補強、色づけするなどして元の姿に戻した。ただ、三重塔は10年度末まで修復工事が続くため、当面は本堂に仮安置する。
佐伯快勝住職(78)は「地域に親しまれている薬師さんが無事お戻りになり、ほっとしている」と話す。
薬師如来座像は19、20日と来年1月1日〜3日、一般公開される。