2009年11月24日

日本発祥のニシキゴイ 系統維持に血統書 群馬県桐生市の協会、世界普及目指す 

 日本発祥のニシキゴイの血筋と文化を守ろうと、群馬県桐生市の「日本錦鯉血統登録協会」(西村和明理事長)が一昨年から始めた「血統書」の発行が広がりを見せつつある。2尾からスタートしたが、交配で100尾まで増え、愛知県や千葉県などにも取得者が拡大した。魚では世界初という血統書付きのニシキゴイ。西村さんは「桐生の地から世界に普及させたい」と夢を膨らませる。(森本充)

 ニシキゴイは、100年ほど前に誕生したとされる。新潟県でマゴイが突然変異し、そのマゴイをかけ合わせることでニシキゴイ特有の紅白の文様がつくられたという。鮮やかな色を持つ淡水魚として、全国に爆発的に広まり、今では、単純な「紅白」、紅白に黒の斑点を加えた「大正三色」、黒が顔まで広がる「昭和三色」など、20ほどの種類があるという。

 体形や色合いの多くは、親の遺伝子を受け継ぐとされるだけに、流行に合わせて大きさや形を変える交配が頻繁に行われ、一方では欧米などの愛好家も増え、輸出も行われている人気ぶりだが、西村さんはここに不安を感じたという。

 「海外から日本に入ってくるニシキゴイが出てくると、発祥の血筋が保てなくなる。まだ誕生から約100年。管理を見直せば、後世に美しいニシキゴイの文化が残せる」

 そして一昨年、公募によって「日本女始鯉帝(ヤマトシコウテイ)」と名付けられた雌を頂点に血筋管理を開始。1度の交配で10〜60万尾生まれるとされる稚魚のうち大きさなどを観察し、特に親の特性を受け継ぐ数十尾を選別。さらに雄、雌の区別が分かる2年後にも同様の作業などを行い、1〜15尾のえりすぐりのコイを認定。昨年12月には同協会を立ち上げた。

 現在はその家系図に連なる子孫が100匹まで拡大。西村さんは「『血統書付きの鯉』の普及の足がかりがようやくできた」と手応えを語る。

 競走馬や犬、猫などのように、「血統書付き」が魚にも根付くか。西村さんは「単に模様や形だけを優先し、無理な交配を繰り返すのではなく、伝統を大事にして発祥文化を守っていきたい。そうすれば、ニシキゴイにも、より愛着が生まれるはず」と話している。

+Yahoo!ニュース-社会-産経新聞

Posted by jun at 2009年11月24日 17:21 in 魚&水棲生物

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