郷土を代表する希少淡水魚シナイモツゴの里親を務める大崎市鹿島台の市立鹿島台小4年生が5日、学校の飼育池で育てた約300匹を鹿島台広長のため池に放流した。里親制度は今年で6年目で、5小学校に広がる活動は希少魚の繁殖に一役買っている。【小原博人】
シナイモツゴは地元にあった品井沼の名を冠した体長8センチほどのコイ科の小魚。戦前に「絶滅」とされたが、1993年に鹿島台の桂沢ため池で再発見された。町ぐるみでNPO法人「シナイモツゴ郷の会」を組織するなど保護・繁殖に力を入れてきた。国、県とも「絶滅危惧(きぐ)1類」に分類する希少魚。
里親制度は、子供たちに郷土の魚に愛着を持ってもらおうと、同会が発案。鹿島台小は熱心な里親で、同会から託された卵を飼育池でふ化させ、1年間かけ成魚に育てる。
同小は同会とともに小魚を食べるブラックバスがいないなど条件の整ったため池を見つけては成魚を放流し、自然繁殖させる。こうしたため池は桂沢を含め六つになった。
この日、シナイモツゴを放流した児童らは「池いっぱいに増えるんだよ」と、魚に呼びかけていた。他の里親校は東松島市の小野小や美里町の小牛田小など。
同会の高橋清孝副理事長=水産学博士=は「生息池を増やすのは一挙に絶滅しないよう危険分散のため。里親役を担った子供は古里の生き物への愛着を深くしているようだ」と説明した。同会は今後も里親制度を踏まえた繁殖に取り組む。6月6日朝刊