国の天然記念物で沖縄本島北部の森に生息する飛べない鳥、ヤンバルクイナの交通事故被害が、今年に入って過去最悪のペースで推移している。11日現在で7件(事故死4件)発生し、昨年同時期の4件(同3件)、年間23件と過去最多だった一昨年同時期の2件(同1件)を上回る。10日から愛鳥週間が始まった。環境省やんばる野生生物保護センター(沖縄県国頭村)は「生息域での減速など十分な配慮を」とドライバーに呼び掛けている。
ヤンバルクイナは絶滅のおそれがある固有種で成鳥の全長は約30センチ。地元の方言で「アガチ」(慌て者)と言われ、敏しょうな動きが特徴。国の調査で生息数(推定)は1980年代に約1800羽だったが、現在は約1000羽まで減少。外来種のマングースに捕食されていることが大きいが、開発や事故などの「人災」も要因の1つに挙げられている。
保護センターによると、生息域を走る国道や県道では毎年、事故被害が報告され、ここ1、2年は20件前後で推移。特に餌を求めて道路に姿を見せる機会が増える5、6月の繁殖期に多発する傾向にあるという。
今年の7件の事故現場はすべて国頭村内。国や保護団体は道路沿いに看板を設置するなど事故防止キャンペーンを展開するが、効果は伴わず、事故状況を知る当事者からの通報も少ないため、抜本対策に苦慮している。
同センターの福地壮太自然保護官は「通報が早く、治療後、自然に帰るケースも少なくない。まずは事故を起こさないことが一番だが、万一ひいてしまったら直ちに通報してほしい」と話している。情報提供は同センター=0980(50)1025。=2009/05/12付 西日本新聞夕刊=
Posted by jun at 2009年05月13日 12:40 in 外来生物問題, 自然環境関連