琵琶湖での冬期間の生態がよく分かっていないブラックバスが、温排水が流れる彦根旧港湾(彦根市)に集まっていることから、滋賀県は冬に集まる場所や条件を探し出して駆除に役立てようと調査を始めた。県は「集まる条件が分かれば、効果的に駆除ができる」と期待を込めている。
ブラックバスは、春先から夏にかけて産卵のため湖岸に集まるが、冬の生態はよく分かっていない。水温低下で活動量が落ち、琵琶湖で主流のえりなど設置型の漁具では捕りにくくなる。県の外来魚駆除事業では、冬の駆除量は例年ピークの2−1割に激減する。
ところが、彦根旧港湾では、県東北部浄化センターから流れ込む温排水で冬でも水温が通常より8度程度も高く、冬期間に大量に集まることが確認されている。県琵琶湖レジャー対策室が1月に初めて開催した釣り大会でも、産卵期に南湖で行った2倍以上の駆除量だった。
このため、県水産試験場(彦根市)は昨年11月から今年1月にかけて初の調査を実施。漁業者の指摘から、稚魚などは漁港などに集まっているとみて、北湖の漁港3カ所で投網などで採取し、ブラックバスがどのくらい密集しているかや地形などの条件を調べた。今後は、水温や地形、風向きなど想定される条件が当てはまるかを実測値をもとに確認するとともに、冬期間の調査も継続し、データを積み重ねていく。
県水産課は「集まる条件が分かれば、彦根旧港湾のように冬期間に集まる場所を探して集中的に駆除することや、または人為的に寄せ集められる可能性がある」と話している。