信濃川中流域と上流の千曲川(長野県)でJR東日本と東京電力が水力発電用に取水しているため、生態系などが脅かされている問題で、水環境の改善策を検討する協議会(会長、西沢輝泰・新潟大名誉教授)が23日、十日町市で開かれた。改善の指針となる提言がまとめられたが、先月示された提言案に盛り込まれた放水量については具体的な数字が削除されるなど、地元の反発に配慮した内容となった。
前回の提言案では、最低限必要とされる放水量について、JR東日本の宮中ダムの下流では毎秒40トン、長野県の東京電力西大滝ダムの下流では同20トンと具体的な数値が示された。
これに対し、十日町市の田口直人市長は「魚がかろうじて生きられる数字に過ぎず、その放水量では豊かな川を取り戻すことはできない」と反発。このため、提言では「流量は関係者の今後の協議を経て決まるものだが、協議会で学術的に検討された最低限確保すべき河川流量を下回らないようにすべきだ」と修正された。
西沢会長は会見で「(不正取水で処分を受けたJR東が)水利権を取得するには漁協をはじめ地元の同意がないと認可されない。国、企業と十分な協議が必要になる」と話した。【神田順二】3月24日朝刊