2009年02月09日

ハヤずし:食文化復権か、安全性か 衛生徹底で「菌なし」−−研究成果PR /福島

 ◇只見の委員会
 「ハヤずし」は危険?安全?――。奥会津地方の伝統食「ハヤずし」を復権しようと、只見町の「研究事業委員会」が3カ年に及ぶ研究成果をまとめた。ハヤずしは食中毒の懸念から製造が自粛されているが、同委員会は「試作ではボツリヌス菌は全く検出されなかった」と安全性を強調、今後の商品化に自信を深めている。一方、南会津保健所は「食中毒のリスクは変わらない」との姿勢で、食文化と安全性を巡る論議がさらに活発化しそうだ。【太田穣】

 ハヤずしは、滋賀県・琵琶湖の「鮒(ふな)寿司」、岐阜県の「鮎(あゆ)寿司」などと同じ熟鮓(なれずし)で、産卵期のハヤ(ウグイ)を使う。米飯とともに塩で約半年間漬け込み、乳酸発酵させた保存食。酸味が利いた味と香りが特徴で、古くから冬場のたんぱく源として重宝されてきた。
 一方、熟鮓は製造過程でボツリヌス菌が繁殖しやすく、同町では1977年、アユの熟鮓の食中毒で死者が出て、保健所が「作らない、食べない、もらわない」の三ない運動を始めた。行政指導は現在まで続き、ハヤずしを知らない子供たちも増えてきたという。
 「伝統の食文化が消滅しかねない」と、地元商工会や飲食業、民宿などの関係者が06年、県や町の助成を受け同委員会(鈴木純委員長)を発足。郡山女子大短期大学部の近藤栄昭教授(64)の指導で、「安全でおいしい」ハヤずしの研究を始めた。3回の試作でボツリヌス菌などは検出されず、健康に良いとされる「γ―アミノ酪酸」(GABA)を多く含むなど新たな発見もあったという。
 近藤教授は「製造過程での衛生管理と出荷前の細菌検査の徹底で、安全は確保できる」と話し、鈴木委員長は「責任を持って商品を提供できるきっかけがつかめた。焦らず、じっくり進めたい」と手応えを語り、今後も試作を重ねる考え。
 南会津保健所は試作を事実上黙認しているものの、「ボツリヌス菌の予防策として、厚労省は『120度で4分間の加熱殺菌』などの指針を示している。ハヤずしの製法とは相いれず、製造や提供は認められない」と話している。2月8日朝刊

+Yahoo!ニュース-福島-毎日新聞

Posted by jun at 2009年02月09日 12:08 in その他のニュース

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