琵琶湖の外来魚対策で滋賀県は新年度、稚魚の駆除に本格着手する。外来魚の生息数そのものが減少する一方で、稚魚は逆に増えていることが分かり、数年後に成魚となって急増する恐れがあるため。水草周辺に生息する稚魚は通常の漁法では捕獲しにくく、県は稚魚用に改良した2種類の引き網を導入し、繁殖の抑制を図る。
導入するのは、ともに引き網で、南湖で使う全長約8メートルの小型ビームトロール網と、北湖で使う同約20メートルの沖(ちゅう)引き網。産卵を終えた秋ごろ本格的に行う予定。駆除量は10トン程度を想定し、新年度当初予算案に繁殖抑制対策費として400万円を計上した。
ビームトロール網の使用は、南湖で引き網漁法が禁止されているため、県漁連が県に許可申請して行う。異常繁茂する水草の上を滑るように網を引くことが可能という。
北湖で使う沖引き網は、水草に網が巻き込まれるのを防ぐため、おもり代わりの車輪を取り付け、水草に引っかからずスムーズに引けるよう、一部漁業者の工夫を取り入れた。
いずれも網目は4ミリ程度で、小さい稚魚を捕り漏らさないようにしている。
外来魚の生息量は推定1500トン(昨春)で、ここ5年で100トンずつ減少。本年度の駆除量も前年比の8割程度で推移している。しかし、昨秋の調査でブルーギル稚魚(70ミリ以下)は南湖、北湖ともに、オオクチバス稚魚(120ミリ以下)は南湖で増加が確認された。特に南湖のブルーギルはほぼ2倍だった。
成魚が減ると、ほかの親から捕食されにくくなり、稚魚の生存率は逆に高まるという。県水産課は「稚魚は2、3年後に成魚となって増える恐れがあり、成魚の駆除と並行して取り組む」としている。