2009年02月17日

在来魚:「田園の魚をとりもどせ」発刊 絶滅危機、復元への取り組み紹介/宮城

 ◇シナイモツゴ、ゼニタナゴ…
 大崎市鹿島台のシナイモツゴなど絶滅の危機にある在来魚を守り、復元に取り組む各地の先導的な事例をまとめた「田園の魚をとりもどせ!」(恒星社厚生閣)が発刊された=写真。田園や湖沼の現状を直視しつつ、復元に必要な知識や技術、協働意識をはぐくんできた研究者や市民の姿が記されている。
 鹿島台の環境NPO法人「シナイモツゴ郷の会」の高橋清孝副理事長(水産学博士)が各地の研究者や市民団体に呼び掛け、手掛ける魚種復元の試みや課題を執筆してもらい、一冊にまとめた。6章立てで、15の取り組み事例を掲載している。

 県内関係では、シナイモツゴのすむ鹿島台のため池に密放流で侵入した食害魚ブラックバスを、郷の会メンバーと住民が総出で池干し作戦を展開し駆除。750尾のシナイモツゴを救った協働体験を紹介している。
 県伊豆沼・内沼環境保全財団の進東健太郎研究員は、人工産卵床と市民のバス・バスターズ(退治人)を組み合わせるなどした「伊豆沼方式」での駆除作戦を紹介。産卵床や駆除活動法を毎年改良し、「沼の生態系は復元過程にあると思われる」と記述している。
 だが、最終復元目標のゼニタナゴは両沼では確認されず、息の長いバス駆除と、保全池などでのゼニタナゴの保護・繁殖が必要と指摘する。栗原市の環境保全団体「ナマズのがっこう」は試行錯誤を重ねてつかんだ小規模水田魚道に好適な構造や資材について説明している。
 県外の事例では▽大阪府八尾市のニッポンバラタナゴ▽岡山市のアユモドキ▽山形県鶴岡市のサクラマスの保護復元の取り組みなどを掲載している。
 高橋副理事長は「田園や在来魚はかけがえのない自然財産であることを今後も訴えていきたい」と話す。137ページ。3045円。連絡は恒星社厚生閣(電話03・3359・7371)。【小原博人】2月16日朝刊

+Yahoo!ニュース-宮城-毎日新聞

Posted by jun at 2009年02月17日 16:32 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物, 自然環境関連

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