霞ケ浦で独立行政法人「水資源機構」が実施している人工砂浜の造成工事に対し、地元の漁協組合員から「税金の無駄遣いではないか」との声が上がっている。砂浜造成は、ワカサギなどの産卵場となるヨシ原などの湖岸植生を保全するために行っているが、組合員らは「波除(よ)けや消波ブロックを講じていないため、南風が吹けばすぐ砂が流れる」と、その効果を疑問視。これに対し、同機構側は「植生復元に向けた試験的な措置で、推移を見守ってほしい」と話している。(倉田耕一)
人工砂浜は、茨城県かすみがうら市志戸崎の一ノ瀬川河口付近に造成。同機構利根川下流総合管理所によると、約3700万円をかけて、湖岸約200メートルにわたり人工砂浜を造成。昨年12月に着工し、3月19日に工事が終わる予定だ。
機構側は昨年12月、湖岸植生の保全、復元をするため人工砂浜を造成すると説明し、地元漁協も「産卵場の復元につながる」として了承した。
霞ケ浦のフナやコイ、白魚、ワカサギなどの産卵場となっているヨシ原の減少は、地元漁師らにとっては“死活”問題。
このため、人工砂浜によるヨシ原の再現には、漁協側も賛意を示すが、次第にその効果については疑問視する声が上がり始めた。
ある組合員は「人工砂浜計画そのものには反対していない。ただ、砂は毎日動いており、あの辺は波の力が違うので、波除けをしなければすぐに砂は流れる」と指摘する。
同管理所環境課の大高英澄課長は「今回の造成は植生復元の暫定的な措置で、試験的な意味合いが強い。砂が流出しても、湖岸の勾配が緩やかになればよいと考えている。今後、砂の流れなど水中測定する方針」と理解を求めている。
Posted by jun at 2009年02月10日 12:34 in 自然環境関連, 内水面行政関連