田辺市新庄町鳥ノ巣のため池で外来生物のアフリカツメガエルが繁殖している問題で、県内の自然環境保護3団体は25日までに、早期駆除などの対策を求める要望書を県と市に出した。団体関係者は「このまま放置すれば、ウシガエルやアメリカザリガニの二の舞いになる。分布が小範囲にとどまっている今のうちに根絶を目指さないといけない」と指摘している。
要望書を提出したのは、県自然環境研究会(玉井済夫会長、25人)と県自然保護調査会(内田紘臣会長、23人)、南紀生物同好会(玉井済夫会長、543人)。
鳥ノ巣一帯は、県立自然公園で、貴重な生き物が生息していることで知られる。中でもヤマアカガエルやカスミサンショウウオなど絶滅危惧(きぐ)種も多く、生態系への影響が心配されている。
3団体は、今年6月施行された生物多様性基本法に照らし合わせても、ツメガエルの駆除に対する地方自治体の役割は大きいと訴えている。要望の内容には「生息状況の把握」「地域住民やため池所有者に駆除の理解を得る」なども盛り込まれている。
県自然環境室は「いま、要望書の内容について検討中で対策は定まっていない」、市環境課は「関係省庁に問い合わせ中。必要があれば関係者を集めて協議したい」と話している。
鳥ノ巣のアフリカツメガエルは2007年6月28日、白浜町の写真家、内山りゅうさんが二つのため池で見つけ、玉井さんらの調査で他のため池でも生息が確認された。両生類に感染するカエルツボカビ菌の宿主と言われ、田辺市のカエルからも陽性反応が出ている。県はこれまでに根絶を目指して捕獲することを明らかにしているが、いまだに具体的な対策はなされていない。