2008年07月16日

琵琶湖も一斉休漁 「魚価に転嫁できない」

 【滋賀県】全国一斉休漁となった15日、琵琶湖でも約1000隻の漁船が出漁を見合わせた。漁船にかかる燃料費高騰にあえぐ漁師からは「この状態が続けば、廃業する仲間も」と不安を募らせる声が聞かれる。アユ漁の最盛期だけに悔しさをかみしめながら、「漁業政策を見直す機会にしてほしい」と訴える。

 「こんな形で休漁するのは腹立たしく、悲しい」

 30年以上、漁師をしてきた湖北町の杉本剛さん(51)は、この日も湖上に出た。休漁の機会を利用したカワウ駆除のためだ。

 漁船の燃料代は、毎月10万円程度と以前の2倍になった。今の時期は夜間、刺し網でアユを捕る「細目小糸漁」の最盛期。しかし、アユの群れを追って湖中の隅々まで船を走らすことはなくなった。

 「油代はむちゃくちゃ上がっているのに、アユの値段は上がらない。燃費を考えてゆっくり走り、捕れなくても近場での漁になった」と切実だ。

 守山市の戸田直弘さん(46)も「燃料代の高騰を魚価に転嫁するのは怖くてできない」と表情を曇らす。需要が高いマグロやタイ、イカなどの海産魚に比べ、湖魚については「少しでも食べてもらおう、あわよくば消費者を増やそうと願っているときに、値上げで“口離れ”を招いたら死活問題だ」と苦しい胸の内を明かす。

 県漁連の鳥塚五十三代表理事(60)は「燃料高での一斉休漁は初めて」と悔しそう。アユ不漁のため2005年8月に20日間、アユ漁を自粛した例はある。今はアユはいるが、「捕っても手間賃も出ないことも。食の安全が注目される中、休漁で漁師が団結し、国に一次産業政策の見直しを投げかけたい」と厳しく受け止める。

 東京で全国漁業協同組合連合会(全漁連)主催の集会に参加した県漁連の永松正昭専務理事(67)は額に汗しながら、「漁師の暮らしは大変。国は早急に対策を」と声を上げた。(近藤歩)

+Yahoo!ニュース-滋賀-中日新聞

Posted by jun at 2008年07月16日 12:55 in 内水面行政関連

mark-aa.jpg