◇秒速1メートルまでスイスイと、在来ギンブナ得意−−近畿地方整備局など遡上率比較実験
国交省近畿地方整備局などが水中に堰(せき)(もぐり堰)を設置した実験用水路で、外来魚のブラックバス(オオクチバス)やブルーギルと、琵琶湖在来種のギンブナが水路をさかのぼる遡上率を比べる実験をした。その結果、堰の上を越える水の速さ(越流流速)が速くなるほど外来魚の遡上率が下がる一方、ギンブナは逆に毎秒1・0メートルまでは遡上率が上昇することが判明。ギンブナの遡上を妨げずに外来魚の侵入を防ぐための局所的な最大流速の目安が分かったことで、もぐり堰で流れを速くする外来魚侵入防止策が注目されそうだ。【服部正法】
実験は06年5〜6月、琵琶湖・淀川水質浄化共同実験センター(草津市)で実施。水深45センチの水路で、堰がない場合と高さ20センチの堰、高さ40センチの堰を置いた3ケースで、それぞれ流速ゼロ、毎秒0・2メートル、毎秒0・5メートルの3パターンを設定。オオクチバス成魚▽同未成魚▽ブルーギル成魚▽ギンブナ成魚――の4種を調べた。
越流流速は、堰が高くなるほど速くなるが、オオクチバスは越流流速が早くなると、顕著に遡上率が低くなり、ブルーギルはオオクチバス以上に低下した。
ギンブナは堰の有無や高さでは遡上率の明確な低下は見られず、流速を遅くした実験では、逆に堰がある方が、ない場合よりも遡上率が上がる傾向も見られた。また、ギンブナは毎秒1・0メートルまでは越流流速が上がると、遡上率が上昇したが、これ以上の速さでは遡上率が低下した。
同局技術管理課の佐久間維美課長補佐は「堰などで局所的に水路や河川の流速が変わる場合、最大流速がいくらになれば、ギンブナの遡上を妨げず、外来魚の侵入防止に最も効果があるか、一つの目安になったと思う」と話している。 2月5日朝刊