冬の風物詩のミノムシに寄生する外来種のハエが滋賀県内に侵入していることが23日、県立琵琶湖博物館(草津市下物町)が実施した調査で明らかになった。九州地方ではこのハエによってミノムシが姿を消しており、同博物館は「県内でも数が激減する可能性が高い」と危ぶんでいる。
確認されたのは、東南アジアに分布するオオミノガヤドリバエ。木の枝などにぶら下がるミノムシ「オオミノガ」に寄生し、幼虫の養分を吸い取って死なせてしまう。
調査結果では、県内で見つかったオオミノガ24匹のうち、3分の1でヤドリバエの寄生を確認。中には一つのみのに、ヤドリバエのサナギが100個以上もあるのが確認された。守山市や草津市など湖南地域で寄生の割合が高く、湖東地域では少ないことから、県内で分布が広がりつつあるとみられる。
ヤドリバエは何らかの経緯で国内に入ってきたと考えられ、九州地方などで広がっている。1995年に確認された福岡県では、2年ほどでオオミノガがほぼ姿を消した、という。調査を担当した同博物館の桝永一宏主任学芸員(37)=昆虫学=は「調査員からも『以前より見かけなくなった』との報告がある。生態系への影響は不明だが、追跡調査などを行う必要がある」と話している。
同博物館は2006年11月から07年2月にかけ、博物館調査を手伝う「フィールドレポーター」によるミノムシ分布調査を行った。