2008年01月07日

救助難航、体力懸念 釣り糸のクロツラヘラサギ発見1ヵ月

 くちばしに釣り糸が絡まった絶滅危惧(きぐ)種クロツラヘラサギ(トキ科)が豊見城市与根の第一遊水池(三角池)で最初に発見されて6日で1カ月がたった。昨年12月に“保護作戦”が行われたが捕獲できず、今月中旬に山階鳥類研究所や日本野鳥の会からロケットネットを使用しての捕獲技術を持つ専門家が派遣されるのを待っている状況だ。クロツラヘラサギは羽の毛並みが乱れるなど徐々に衰弱している様子。関係者は「救助が目標」「何とか保護したい」と体力の限界に懸念を示し、一刻も早い捕獲を願っている。

 クロツラヘラサギは、群れから離れて、餌を探して移動する姿が見られている。釣り糸が絡まったままくちばしのすき間から懸命に餌を探して食べているが、大きな魚は釣り糸にかかり、口の中まで入らない状態だ。
 3日には、これまで絡まっていた部分の約2センチ下にも釣り糸が緩んで絡まった状態になっているのが確認され、5日にはその糸がさらに緩んで外れ、クロツラヘラサギの足元まで垂れ下がっているのが確認された。
 環境省那覇自然環境事務所野生生物課の阿部慎太郎課長補佐は「専門家の人が来るとはいえ、わなの所に来てくれないと捕獲できない。必ずとは言えないが、うまくいくことを願っている」と述べ、専門家の来県を待ち望んでいる。
 県獣医師会野生生物保護対策委員の高良淳司獣医師は「(体力の限界に)懸念を持って見てきているが、ここまで頑張ってくれているのでできるだけ早めに保護したい。かなり衰弱している可能性があるので、保護されたらそれなりの治療をしなければならない。どのタイミングで動けなくなるか分からない」と話し、一刻も早い保護を願う。
 5日にクロツラヘラサギを確認した南部自然を守る会の橋本幸三さんは「絡まっていた糸がくちばしから垂れ下がっている。ほかの何かに絡んだりすると危険な状態だ」と述べ、少しも油断できない状況を語った。

<ニュース用語>クロツラヘラサギ
 日本で確認される5種のコウノトリ目トキ科の鳥の1種。環境省レッドリストで、絶滅危惧(きぐ)1A類に指定されている世界的な希少種。日本クロツラヘラサギネットワークなど愛鳥団体の調査によると、生息数は世界に約1600羽と推測される。沖縄には主に朝鮮半島から九州を経由して、15羽から20羽が飛来する。県内では毎年10月末ごろから3月末ごろまで確認できる。

+Yahoo!ニュース-沖縄-琉球新報

Posted by jun at 2008年01月07日 16:18 in その他のニュース

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